松崎町章

伊豆の長八美術館

伊豆の長八美術館 漆喰芸術の殿堂 ■開館時間:09:00〜17:00
■休館日:年中無休
■入館料:大人500円 中学生以下無料
漆喰鏝絵製作体験コーナー
春休み 3月下旬〜4月上旬(予定) 夏休み 7月下旬〜8月下旬(予定) 体験料 一名につき1000円
静岡県賀茂郡松崎町松崎23
TEL.0558-42-2540
FAX.0558-42-2573
URL.http://www.izu-matsuzaki.com
松崎町観光地図

土が綾なす温かな芸術の息吹き

日本随一の漆喰芸術の美術館

龍の図 「伊豆の長八は江戸の左官として前後に比類ない名人であった。
浅草の展覧会で長八の
魚づくしの図のついたての出品があったことを覚えている。
殊に図取りといい、こて先の働きなどは巧みなもので、
私はここでいかにも長八が名人であることを知った」…高村光雲
長八の漆喰鏝絵は西洋のフレスコに優るとも劣らない壁画技術として、
芸術界でも高く評価されています。
両者は共に漆喰の湿材上に図絵する技法で、
フレスコは漆喰面と、顔料溶液との化学的融合により
堅固な画面を作り出すのに対して
長八は、特殊な方法で下地を作り、色彩を自由に駆使する鏝画で、
薄肉彫刻を併用する長所があります。
この様に貴重な長八の代表作品約六十点を二棟の展示館に集めました。

現代左官技能の粋をつくして…

わが国左官技術の進歩発展は、時代に即応して変化いたしており、
昔日の漆喰彫刻は、わが国の独特なる左官の特技であります。
長八美術館を建設するに当たり、(社)日本左官業組合連合会の全面的なご賛同をいただき、
建物に古来の左官技術と現代の新工法を調和させて左官工法の変遷を表し、
左官技能の粋を集めた画期的な建物にするため、
長八の神技を群承する優能なる技能者が全国から集まり、この左官施工を行ないました。
現代の左官技能の粋をつくしこの偉大なる長八の業績を後世に伝えるものです。

鏝と漆喰の芸術家 伊豆の長八

春暁の図 入江長八は天祐又は乾道と号し、
文化12年8月5日(1815年)伊豆国松崎村明地に生まれました。
父は兵助、母はてごといって貧しい農家の長男でした。
生来の手先きの器用さに将来は腕をもって身をたてようと志し、
12才のとき同村の左官棟梁関仁助のもとに弟子入りし
19才のとき、青雲の志やみ難く江戸へ出て
絵を狩野派の喜多武清に学びました。
かたわら彫塑の技を修めてこれを左官の業に応用し、
漆喰を以て絵を画き或は彫塑して華麗な色彩を施し、
新機軸をひらいてついに長八独特の芸術を完成しました。
日本橋茅場町の不動堂再建にあたっては、
当時26才の長八は選ばれて表口御拝柱の製作にあたり、
左右の柱に見るからに風を巻き雲を呼ぶかと思われる
一対の龍を描き上げて、一躍名人として名声を博しました。
浅草観音堂、目黒祐天寺、成田不動尊など各地に名作を残し、
鏝で伊豆長が日本一と全国にその名を讃われました。
しかし関東大震災において東京の遺作はほとんど焼失し、
この長八美術館に展示するもののほかは、現在では
三島の龍沢寺、郷里松崎の浄感寺、春城院、重文岩科学校などに
その遺香をとどめるのみとなりました。

過去と現在が交錯するポストモダン

近江のお兼 長八美術館生みの親、石山修武氏(建築家)は、
この町との出あいを「奇跡的な出あいでした」と話す。
伊豆松崎出身の入江長八という鏝と漆喰の名人職人を知り、建築家として
伝統の左官技術のすばらしさを一般の人に知ってもらいたい…。
その心が松崎町活性化事業と共鳴し、長八美術館が誕生しました。
数多くの優能な技術者が全国から集まり、
伝統の左官技術を生かした建物のあらゆる場所には、
その左官の芸がちりばめられており、
同美術館は「江戸と21世紀を融合させた建物」として
今では、世界的な建築物として注目されています。

第10回吉田五十八賞に輝く

長八美術館を設計した石山修武氏は、同美術館が受賞の対象となり、
建築界の芥川賞といわれる「吉田五十八賞」を受賞しました。
このことは、建築に参加した多くの左官職人の持つ
古来より受け継いだ技術と、新しい工法が実証されたものであり、
職人の職人による職人のための美術館、
その技術の粋を結集いた建築が広く認められたものと言えましょう。

左官仕上内容

・外壁 カラロール
・外部腰 なまこ壁
・庭外部壁 土佐漆喰
・外部幅木 人造石洗出
・正面入口壁 アートレリボ
・内部天井 白い壁、サンアート
・内部壁 同上
・丸柱 リシン掻落しクリヤー
・通路床 五色石及び玉石植込み
・ドーム天井=天井漆喰彫刻