伊豆で遊ぶ

伊豆遍路の旅

伊豆遍路の旅

記事引用元:広報かわづ No.412 2006年12月号

四国に八十八か所の巡礼地があるのと同じように、伊豆にも八十八か所の遍路があるのをご存知でしょうか。
伊豆の八十八か所は、発祥年代などは定かではありませんが、四国八十八か所巡礼と同じ功徳を受けられるというもので、
四国が全行程約1,400kmなのに対して、伊豆は約650kmとなっています。

「八十八か所」、数字の意味は?

1)八十八とは、人の持っている煩悩の数で、すべての巡礼地を回ることにより煩悩がなくなって成仏できる。
2)人間には厄年があるが、大厄(男42・女33・子ども13)の合計が八十八であり、厄難を消すために八十八の巡礼地がある。 このほか、八十八は「米」に通じることから、五穀豊穣を願う数字であるなどの諸説があります。

「遍路」「お遍路さん」とは?

「今昔物語」の中で、平安時代の修行者のことが書かれており、彼らは四国の海岸を選び修行していたそうです。
この海岸沿いの土地が「辺地」「辺路」と呼ばれていました。
近世になり、弘法大師巡礼が一般的にも盛んになってくると、
巡礼そのものを「辺地」「辺路」「邊路」と呼ぶようになり、最終的に「遍路」と呼ばれるようになった説が有力です。 通常、一番札所から順に回っていくのを「順打ち」。
八十八番札所から逆に回っていくことを「逆打ち」と呼ぶそうです。
四国八十八か所では「順打ち」より「逆打ち」の方が、
急な上り坂などの難所が多いことから、ご利益が多いといわれています。
(順番に回らなければいけないという決まりはありません)
札所への巡礼だけでなく、札所から札所への道中も修行の場とされ、
遍路における心がけとして「十善戒(じゅうぜんかい)」(10の禁じ事)を守ることが大切であるとされています。

十善戒

十善戒とは、仏教の教えを日常的な行動の基準として示したもので、次の10の教えから成っています。

参拝の作法

伊豆では略式で行われることが多い巡礼ですが、ここでは一般的な参拝の仕方を紹介します。

1)山門前 合掌、一礼する。
2)水屋 口をすすぎ手を洗い、身を清める。
3)鐘楼堂 鐘をゆっくりと2回つく。(参拝後にはついてはいけない)
4)本堂 納札、写経、賽銭を納め、灯明(ロウソク)線香(3本)をあげる。念珠は両手中指にかけ、手を合わせ3度擦る。
5)大師堂(弘法大師が祀られている堂) 本堂と同じように参拝する。
6)納経所 参拝後、納経所にて納経料を納め、別に持参した白衣や納経帳に、本尊の名前を墨書、ご朱印を押してもらう。
7)山門前 合掌、一礼する。

巡礼の服装・持物

巡礼の服装・持物 1)菅笠(すげがさ) 遍路笠とも言われる。
法具とされているため、参拝の際はとらなくても良いことになっている。
日よけや雨具となり、実用的。 2)白衣(はくい・びゃくえ) 遍路は元来死出の修行であり、また昔は交通が整備されていなかったので
巡礼中に行き倒れる人が多かったため、常に白装束を装った。 3)輪袈裟(わげさ) 半袈裟、折五条とも言われる。
略式の法衣として使われ、肩から掛ける。お遍路さんの正装には欠かせない。
また、食事や手洗いなど、不浄の場所でははずさなくてはならない。 4)頭陀袋(ずたぶくろ) 巡拝袋とも言われる。巡礼用品(納経帳や線香など)を入れ、首から掛ける。 5)数珠(じゅず) 煩悩を消すためのもの。念珠とも言う。
首から掛けず、必ず左手で持つこととされている。
食事や手洗いなど、不浄の場所でははずす。 6)持鈴(じれい) 鈴の音は、お遍路さんの煩悩を払い、清浄な心にしてくれると言われている。
元々は、道中の獣よけだったという説もある。 7)金剛杖(こんごうづえ) 弘法大師の分身と言われる。ひとり遍路でも弘法大師と二人連れで「同行二人」と言われるゆえん。
橋の上では杖はついてはいけないと言われている。これは大師が橋の下で野宿をしたため。 その他、持ち物として納札・納経帳・経本、線香、賽銭など

全国の巡礼地

気軽に四国まで行けない地方を中心に、各地に独自の八十八巡礼地が設定されています。
全国に点在している弘法大師ゆかりの八十八か所巡礼地の一部を紹介します。