伊豆に暮らす

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変形性膝関節症

ひざの関節の痛みは、多くの中高年を悩ませるものです。
そしてそのほとんどば、変形性膝関節症であると孝えられます。
年のせいなどとがまんしていると、症状は悪化するばかり。
進行を抑え、痛みを楽にするためにも、専門医に相談し自分に合った治療法を見つけましょう。
いくつになっても元気に出歩けるように…

その痛みは軟骨の老化?

ひざの構造 中高年になると、しばしば関節の痛みが現われることがあります。
なかでもひざの痛みを抱えている方は多く、
その大部分は「変形性膝関節症」であると思われます。
これは、ひざの軟骨や半月板がすり減り、
それによって関節の部分の骨が変形してくる疾患です。
軟骨がすり減ってくる根本的な理由が、
骨折などによる外傷やリウマチなどに起因する場合もあります。
また、重労働や過激なスポーツを続けていた場合にも、起こりやすくなります。
しかし多くの場合は直接的な原因がわからず、
老化による軟骨のすり減りと考えられるものですから、
加齢によって誰にでも起こりうる疾患といえます。
ひざ関節は、大腿骨と脛骨をつなぎ、あらゆる動作において身体の重みを受ける部分です。
関節軟骨とその周辺組織は、
その荷重を受け止め、かつ滑らかに曲げ伸ばしができるように作られています。
ところが、金属の機械でも古くなると油が切れて摩耗してくるのと同じで、
長年使われた軟骨も、滑らかさが失われてもろくなり、すり減ってきます。
クッションの役目をしていた軟骨が減ると、大腿骨と脛骨がぶつかるようになり、これがひざの痛みとなるのです。

ひざの痛みを放置すると…

変形性膝関節症の進行と症状 変形性膝関節症の初期は、
立ったり座ったりする時、ひざに体重がかかる瞬間に痛みます。
そのうちひざを曲げ伸ばしするだけでも痛みを感じ、
正座などができなくなります。
骨と骨がこすれ合う部分が炎症を起こし、
いわゆる、水がたまる症状が現われることもあります。
さらに骨がこすれ合う状態が続くと、やがて
骨のふちに骨棘(こつきょく)というとげ状の骨が形成されます。
この段階まで進行すると、
ひざは外側に曲がった状態、つまりO脚に変形し、
痛みによって歩行や日常の動作すらも困難になってしまいます。
こうして、変形性膝関節症が進行すると
日常の行動が制限され、生活の質(QOL)が著しく低下します。
ひざの痛みが直接命にかかわることはありませんが、体力が衰えることで全身の運動機能にも影響を及ぼします。
とくに高齢者においては、引きこもりがちになるため、精神面への悪影響も心配されるのです。
年のせいとあきらめずに、早めに医療機関で診察を受けましょう。

医療機関での治療

治療法は進行度によってさまざまですが、おもに次の3つが行なわれます。

薬物療法

内服薬や湿布・軟膏・注射などで痛みや炎症を鎮めます。
炎症が治まれば、ひざに水がたまっている場合も自然に改善しますが、
痛みや腫れが強い時は注射器で水を抜きます。
また最近は、ヒアルロン酸製剤を注射することが増えています。
これは軟骨保護剤といって、関節部分の滑りを良くするものなので、痛みがやわらぐことが期待できます。

理学療法

変形性膝関節症ではひざを温めることが大切なので、ホットパックなどを使った温熱療法を行ないます。
ただし、炎症を起こして熱をもっている場合や、急性の強い痛みがある場合は、
患部を冷やす冷却療法を行ないます。
筋力トレーニングも理学療法のひとつです。
筋肉を鍛えることで、ひざにかかる負担を減らすことができるので、重要な治療のひとつです。

外科的療法

薬物療法や理学療法で症状が改善しない場合は、手術による処置も選択できます。
重度の変形性膝関節症では、
O脚を矯正するために骨を少し削る「高位脛骨骨切り術」、
人工の関節をつける「人工関節置換術」などの方法があります。
また、これらの手術を行なうほど重度ではない場合、
大きく切らずに行なえる関節鏡を使った手術も、近年増えています。
いずれの外科的療法も、進行の度合い、患者さんの年齢や体力など、
さまざまな条件を考慮しなければいけません。
外科的療法に際してはメリットとデメリットがあることを、きちんと把握しておくことも重要です。

家庭でできる治療

変形性膝関節症は、医療機関でだけでなく日常生活でも、治療を怠らないようにしましょう。

温熱療法

熱や腫れがない場合は、ひざを温めることが痛みの緩和に効果的です。
入浴時にはゆっくりと浴槽に浸かったり、
蒸しタオルを患部に当てるといった方法や、マッサージをするのも効果があります。
また寒い時季はもちろん、冷房が効いている夏場にも、ひざを冷やさないように注意してください。

運動療法

運動は筋肉を鍛えるだけでなく、血行が良くなり、関節の機能を回復させることにもつながります。
プールで歩いたり泳いだりすることも、ひざに負担をかけない運動です。
運動療法で気をつけたいのは、無理な運動をしないことと、痛みがひどい時に無理に行なわないことです。
現在治療中の場合は、必ず事前に医師に相談しましょう。

肥満解消

中高年になると太り始める人が多く、
そのうえに運動不足で筋力が衰えるのが一般的なので、ひざに大きな負担をかけるようになります。
とはいえ、肥満の解消はなかなか困難なようです。
しかし、階段の昇り降りや立ち上がる時だけでも、ひざには体重の2〜3倍もの荷重がかかかるといいます。
さて、自分の体重の2〜3倍は何キロになるでしょう?
その重さが小さなひざにかかることを考えれば、やせることの重要性がおわかりいただけると思います。

変形性膝関節症になりやすいのは… ひざの痛みが軽減すると、
適度に運動することもできるようになり、悪循環を防ぎます。
しかしきちんと回復させるには、その場の痛みを抑えるだけでなく、
生活のなかでできる治療を忘れずに実行しましょう。
また、一度すり減ってしまった軟骨は、
治療しても元の状態に戻すことはできません。
右図のなかに当てはまる項目があったら、
現在ひざの痛みは感じていなくても、肥満や運動不足にならない生活を心がけてください。