伊豆に暮らす

伊豆に暮らす 〜健康暮らし応援隊〜絆

影響は計り知れない…  不眠症

昨日はよく眠れたでしょうか。
日本人の5人に1人が不眠の悩みを抱えているといわれています。
睡眠はいきいきとした生活を送る上でとても重要なものです。
それだけにぐっすりと眠れないつらさは深刻で、健康にも大きく影響し、
睡眠障害にとって引き起こされるQOLの低下は大きな問題です。
ここでは睡眠障害について詳しくみていくことにしましょう。

睡眠障害とはなにか

眠れない状態が週の半分以上ありそれが1ヶ月以上続く場合や
それに伴い心身の不調を感じる状態。
また睡眠時間は取れていても一日中眠気に苛まれたり、
昼夜逆転し、会社や学校にいくのが困難な人もいます。
こうしたケースも含め「睡眠障害」と総称します。 症状はさまざまですが主に4つのタイプに分類されます。
睡眠障害かどうかを判断する場合は、睡眠時間よりも日中の心身の状態を基準とします。
「だるさや眠気が昼間も残る」「集中力がなく、よくミスをする」など
睡眠不足によって日常生活や仕事の面に支障がきたされていれば睡眠障害となるのです。
日中を活動的に過ごせていれば睡眠時間にさほどこだわる必要はありません。

不眠症のタイプ
入眠困難型

寝つくまでに30〜1時間かかる。 眠れない不安がさらに不眠の原因となる。

中途覚醒型

睡眠中に何度も目が覚める状態。
運動不足や夜中のトイレなどが原因の一つで、
高齢者に多く70歳以上の男性では約3人に1人が悩んでいるとされています。

早期覚醒型

早朝に目覚めて以後眠れない状態。
高齢者にも多いが、うつ病の代表的な症状でもある。

熟眠障害型

睡眠時間は充分だが眠りが浅く、満足感が得られない状態。
睡眠時無呼吸症候群も原因。

原因

不眠症といえばまずストレスが原因と考える人が多いでしょう。
しかしながらその原因は多岐に渡っており、
背景に病気が潜んでいることや、また心当たりがないのに眠れないという方もいらっしゃいます。
まずは下記の項目を確かめてみましょう。 不眠症を改善するためにはまず原因をはっきりさせることが重要です。
眠れない夜が続き、つらいと感じているのであれば、
早めに心療内科や精神科を受診することが望まれます。
最近では睡眠外来を設けている医療機関もありますので、そちらを利用しても良いでしょう。

不眠症の原因
心理的原因

過度のストレスや悩みでの不眠の習慣化
眠れないことに対する不安や恐怖

身体的要因…何らかの病気が背景にあるもの

痛み・熱・かゆみ・咳・喘息の発作、糖尿病
炎や前立腺肥大症に伴う頻尿
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時ミオクローヌス症候群(寝ついたころに脚の筋肉がピクピクと痙攣する)
むずむず脚症候群(眠ろうとするとふくらはぎや足の裏に虫が這うような不快感がする)

生理的原因

熱帯夜・寒さ・騒音・運動不足・長時間の昼寝
海外旅行での時差ボケ
交代勤務による不規則な生活リズム
睡眠相後退症候群(夜更かしが習慣となり、深夜まで眠れない)
睡眠相前進症候群(夕方眠くなって、夜中の2、3時ごろ目覚める 高齢者に多い)

精神医学的原因

うつ病・神経症・不安障害・アルコール依存症
統合失調症・アルツハイマー病、脳血管障害など

薬やアルコール(薬理学的要因)

降圧剤・ステロイド剤・甲状腺剤・消炎剤
アルコール・カフェイン・ニコチン

睡眠障害の治療法

糖尿病やうつ病など、原因となる疾患がある場合にはその治療が優先されます。
高齢者に多い皮膚掻痒症は肌の乾燥が原因なので、保湿ローションなどを使用するとよいでしょう。
また睡眠時ミオクローヌス症候群やむずむず脚症候群は体質的なものも関与しています。
睡眠相後退症候群や睡眠相前進症候群などで睡眠時間帯が大幅にずれてしまった場合は、
小型の光治療器を用いた「高照度光療法」を行うこともあります。

ぐっすり眠るために生活を見直そう

本来私たちの身体には体内時計というものが備わっています。
それは脳の視床下部にある「視交叉上核」にある仕組みで、
およそ25時間周期で活動と睡眠のリズムが規則正しく刻まれています。 朝になれば目が覚め、夜には眠気を感じるという生体が持っている自然のリズムで、
朝日を浴びることで、このリズムを24時間に調整して生活しています。
朝起きて太陽の光を浴びると、光の情報が目から入り、視神経を通って視視交叉上核に達します。
すると体内時計が体内の時刻をリセットさせ、約10〜13時間は身体が活動に適した状態となります。
体内時計が太陽の情報をキャッチして約14〜16時間が経過すると、眠りにつくための準備が始まります。
体内時計の指令により「メラトニン」という眠りを誘うホルモンが分泌され眠気が起こるのです。
つまり眠くなる時間は朝起きて太陽の光を浴びたときに決まります。
そして眠る3、4時間前からは照明の多い場所は避けることも有効です。
夜勤明けですぐ眠りたい人は体内時間のリセットを防ぐためにサングラスをかけて帰宅するのも一つの方法です。
高齢者に多い「10時間床についているのに7時間しか眠れない」という人は、
布団に入るのを3時間遅くすると熟眠感が得られやすくなります。
眠れないことを気にしすぎることはありません。
朝はきちんと決まった時間に起きて、夜はゆったりとした気分で自然に眠気が起こるのを待ち、
心配事を眠る時まで持ち込まないようにしましょう。
脳と身体のほどよい疲労は、質のよい睡眠へとつながります。
日常生活のなかで習慣的に運動を心がけたり、
とくに高齢者の方は日中活動的に過ごすなどして昼と夜のメリハリをつけることも大切です。
年を取ると一般的に必要な睡眠時間が減っていきます。
自分が必要としている睡眠時間に合わせて、夜は少し遅く寝て、朝は少し早く起きるようにしましょう。

質のよい睡眠を得るための生活改善策

睡眠は時間ではなく質が重要です。
就寝してすぐの2、3時間が大切で、
この間に脳から細胞の生成・代謝に関わる重要なホルモンが多量に分泌されます。
このホルモンは深い眠りにおちると分泌されるので、就寝後に熟眠を導く環境作りが必要となってきます。

睡眠薬について

生活習慣を見直しても解消しない慢性化した不眠は睡眠薬の力が有効になることがあります。
成人の20人に1人は睡眠薬を飲んでいるといわれていますが、
服用している人の約7割が副作用や習慣性に不安に思うようです。
しかし現在はベンゾジアゼピン関連物質など安全性の高い薬が用いられており、
使用する時間の長さや不安感を取り除く作用の有無などさまざまな種類があり、
個人の症状にあった薬を処方してもらえます。 そして大切なのは睡眠薬は睡眠障害を治していくきっかけを作り、
睡眠障害になる前の状態に睡眠を戻すための治療薬だと認識することが大切です。
医師に自分の症状を伝えるために
眠っていた時間と床にいた時間を記録した睡眠日誌を持参するのもよいでしょう。

副作用

安全性の高い薬ではありますが、次のような副作用が現れることもあります。

持ち越し効果

作用時間の合わない薬を飲むと朝、頭がぼんやりしたり、何となく調子が悪くなったりします。
特に高齢者は薬が体内に残りやすいため注意が必要です。

記憶障害

服用後に起きていたり、お酒と一緒に服用すると記憶が一部抜け落ちることがあります。
指示通りに飲まないことで起きやすくなります。

筋肉の脱力

この薬の筋肉の緊張をほぐす作用によるものです。
夜中にトイレに行く際にも転びやすくなるため注意しましょう。

薬はそれぞれの症状に合わせて処方されるため、
知人などからはもらわず、必ず自分が処方された薬を飲みましょう。
合わない薬を飲むことで副作用が起きることがあります。 症状が改善し、眠れる自信がついてきたら医師とよく相談しながら服用の中止を目指していきます。
睡眠薬の減らし方は薬のタイプによって異なります。
必ず医師の指示を受けて少しずつ服用量を減らしていくことが大切です。

市販薬について

睡眠を改善するための薬も市販されるようになりましたが、
「旅行先で眠れない」などあくまでも一時的に用いる薬と考えてください。
慢性的な不眠があるときは医療機関を受診し、専門的な診断と適切な治療を受けましょう。

ぐっすり寝るための生活改善

自分にあったリラックス方法をみつける

軽い読書や音楽、20分〜30分のぬるめの入浴、ストレッチ、ハーブやお香など

睡眠時間にこだわらない

それぞれ自分にあった睡眠時間があり、季節や年齢でも変化していきます。
最も長いのは冬で、30分から1時間くらい夏よりも長くなる傾向にあります。

眠くなってからふとんに入る

「眠らなくては」という気持ちが睡眠を妨げます。
眠る時間にこだわらず、30分以上眠れないときはいったん床を離れてみましょう。

毎日同じ時刻に起きる

早起きこそ昼寝に通じる近道です。
休みの日も遅くまで寝ていると生活リズムが乱れていきます。
睡眠不足でも休日の朝寝坊は2時間以内に、
昼寝も午後3時までの20〜30分以内にしたほうが疲労回復効果が高いといわれています。

三度の食事を正しく摂る

朝食は心身の目覚めに最適です。
一日の活力を補給し、体内時計も規則正しく進みます。

運動の習慣をつける

適度な運動は心地よい身体の疲労となり、眠りの質を高めます。
ストレス解消にも効果的です。

眠る前のタバコ、酒、刺激物は控える

寝酒は眠りの質を悪くします。
またニコチンやカフェインなどは興奮作用があるため眠りを妨げます。
タバコは眠る1時間前まで、カフェインは5時間前までにしましょう。