伊豆に暮らす

伊豆に暮らす 〜健康暮らし応援隊〜絆

高血圧症

「沈黙の殺人者」高血圧はこうよばれています。
静かにゆっくり忍び寄り、ある日突然、心臓病や脳卒中などにより死に至らしめる。
それが高血圧です。
高血圧の多くは原因がはっきりとはわからないいことが多いですが、
高血圧の要因は生活習慣にあることがほとんどです。
高血圧にうまく対処していくために、生活習慣を見直していきましょう。

血圧って?

そもそも血圧とは心臓から送り出された血液が、血管の壁に与える圧力のことです。
心臓は収縮と拡張を繰り返して血液を送り出すので、
心臓の収縮により血圧が最も高くなった時が収縮期血圧(一般的に呼ばれる上の血圧)、
心臓の拡張により最も低くなった時が拡張期血圧(下の血圧)と呼ばれます。 血管の壁はしなやかで弾力性がありますが、
高い圧力が長い間血管にかかると、これに対抗するために血管の壁が厚くなってきます。
そして、しなやかさや弾力性が失われ、血管は硬くなり、
なかには血管の一部分が狭くなってきてしまうのが動脈硬化です。
するとさらに血圧は上昇するという悪循環に陥り、
血液を送り出している心臓にも負担がかかってしまうのです。

高血圧って?

血圧は30歳を過ぎるころから高くなり始め、通常、下の血圧から先に上がってきます。
60歳を過ぎると上の血圧も上がってきて、下は逆に下がってきます。
高血圧の初期は下の血圧が高くなるのですが、
年を取ると動脈硬化が進むために末梢血管の弾力性が失われ、下の血圧が下がってきます。
つまり、上と下のどちらか一方が高い状態でも高血圧なのです。 一般的に、上と下の血圧の差が小さいと初期の高血圧、
差が大きい場合は下が低くなって動脈硬化が進んでしまった状態であることが多いようです。
血圧は、下の血圧が上がってきた初期の段階からしっかりとケアをしていきましょう。
わが国では、日本高血圧学会が日本人向けの高血圧治療ガイドラインとして、
収縮期血圧140mmHg、または拡張期血圧90mmHg以上を高血圧の基準としています。

成人における血圧値の分類
分類収縮期血圧(上)拡張期血圧(下)
至適血圧<120かつ<80
正常血圧<130かつ<85
正常高値血圧130〜139または85〜89
軽症高血圧140〜159または90〜99
中等症高血圧160〜179または100〜109
重症高血圧≧180または≧110
収縮期高血圧≧140かつ<90
(日本高血圧学会 2009年度版)

高血圧だと何が悪いの?

高血圧になると、つねに血管に刺激がかかって、動脈を痛みやすくしてしまいます。
それと同時に、血液を高い圧力で送りだしているのは心臓のため、
心臓も多くのエネルギーを必要として、疲れやすくなってしまいます。 高血圧の状態が続くと心臓は過重労働に対応するために
心肥大が起きたり、動脈は動脈硬化になり、狭心症や心筋梗塞、脳卒中の原因となります。
また腎臓の機能も低下させ、場合によっては人工透析が必要となることもあります。

高血圧のタイプ

高血圧にはいくつかのタイプがあり、血圧の変動のリズムや、原因が異なります。
高血圧を見逃さず、適切に対処するためには、
健康な場合の血圧の変動のリズムを知り、自分のタイプを知ることが大切です。
食事や睡眠、またはストレスなどでも変動します。 血圧を調整しているのは自律神経で、交感神経と副交感神経から成ります。
交感神経は主に活動時に優位になります。
活動性の高いときには、臓器が多くの血液を必要とするので、
交感神経が働いて心拍数を増やすため、血圧が上がります。
逆に、身体を休めるときは副交感神経が働いて心拍数が減り、血圧が下がるのです。
こうした自律神経のバランスが崩れ、血圧が基準値を超えている状態が続くのが高血圧です。
高血圧には2種類あり、原因がはっきり特定できない本態性高血圧と、
別の病気が原因で起こる二次性高血圧の二種類があり、
9割は原因が前者タイプといわれています。
後者の場合、原因疾患の治療が必要です。
しかし、加齢に伴って増加するのは本態性高血圧で、
一般に高血圧という場合はこちらを指します。
原因がはっきりしないからといって手が打てない訳ではありません。
元となる原因疾患がないだけで、血圧を高めている要因はあるはずです。
血圧を上げる要因を取り除き、コントロールしていくことが大切です。
高血圧と一口に言っても常に血圧が高いタイプや就寝中に高くなるタイプなどがあり、
医療機関で測る診察室血圧と、家庭で測る家庭血圧によって、次の3タイプに分けられます。

持続性高血圧

診察室血圧と家庭血圧のどちらも、基準値を上回り、いつも血圧の高い状態にあるタイプ。

白衣高血圧

医療機関では緊張などで血圧が高く出るタイプ。

仮面高血圧

医療機関では正常だが、家庭で高くなるタイプ。

家庭血圧の測定

病院や診療所での測定以外にも大切なのが家庭で測定する家庭血圧です。
自宅で測ると日常での正しい血圧が測れると考えられるようになり、重要視されるようになってきました。
正常血圧の場合でも、自分の血圧のリズムを知るうえで、家庭血圧の測定は大切になります。
ただし、正確に測るには心臓とほぼ同じ高さで計測する必要があるので、
上腕(二の腕)の血圧で行う上腕血圧計で測りましょう。

家庭血圧の正しい測り方

家庭血圧の正しい測り方 ・袖はまくり上げて、裸の二の腕にカフを巻く。
・カフは肘関節にかからないように巻く。
・腕は机などに乗せ、心臓と二の腕が同じ高さになるようにする。
 必要があれば枕などで支持し、腕は前に伸ばして、二の腕の緊張を解く。
・極端に腕が太い人は大型カフを、極端に細い人は小型カフを用いるとよいでしょう。 測る腕は利き腕が原則です。
しかし左右の差が大きいときは高いほうで測りましょう。

家庭血圧の測り方

朝と晩に2〜3回ずついくつかの条件を守って測ります。

朝に測るとき

起床後1時間以内にトイレを済ませ、食事前、降圧薬をのむ前に測る。
脳卒中や心筋梗塞などは起床後1時間以内に起こりやすいとされているので、
この間の血圧を測定することが大切です。
膀胱に尿がたまっていると、交感神経が活発になり、血圧が高めに出やすくなります。
食事をすると血圧が上がり、
降圧薬をのむと血圧が下がるため、その前に測ります。

夜に測るとき

夜は、飲酒後や入浴後であっても、
必ず寝る前に測り、血圧の測定を習慣づけるようにします。

このような条件を守って測定値を記録すると血圧のリズムがわかります。
また、受診時に測った結果を記録したものを医師にみせることで、
合併症のリスクを把握しやすくなります。
時刻と心拍数も一緒に記録するとよいでしょう。 受診する際は、受診日の前の1週間のうち、3日以上測定したものを持参しましょう。
また、基準値を上回る日が1週間のなかで5日以上みられる場合は、
早めに医療機関を受診するようにして下さい。

生活リズムを見直そう

高血圧を放置しておくと、脳卒中などの重篤な病気を起こしやすくなります。
そのために食生活、運動、睡眠の改善を試みましょう。
その3つを見直すことで相乗効果が得られます。
高血圧を放置せずに出来ることから取り組むことで、高血圧が原因となる病気を防ぎましょう。

高血圧を予防する生活習慣

塩分を控えた食事が基本

高血圧を予防する生活習慣-1 食生活で最も重要なのは、塩分を控えることです。
血圧が高い人は、1日の塩分摂取量を6g未満にすることが目標です。
外食の際も、メニューなどに表示されている栄養成分表示を見て選びます。 またカリウムは、ナトリウム(塩分)の排出を促すため、
野菜や果物などカリウムが豊富な食材を使った食事を選びましょう。

少しきつめの有酸素運動を行う

高血圧を予防する生活習慣-2 運動はウォーキングのような有酸素運動を1日30分行うのが目安です。
1分間の心拍数が90〜110になる程度の少しきつめの運動が勧められます。
10分ほど早足で歩いたあと、5分ほどゆっくり歩くとムリなく継続できます。 運動をしている最中は血液循環が良くなって血流量も増し、
一時的に血圧は上がりますが、有酸素運動を継続して行うと、
長期には高血圧の人は収縮期も拡張期も血圧が下がってきます。
また運動は肥満や不眠の改善につながります。

※こんな運動は注意
重量挙げや懸垂など、筋肉が収縮したまま動かないような運動は、
息を詰めてする無酸素運動なので高血圧の人には危険です。
また、人と勝敗を争うスポーツも血圧が驚くほど上がることがあるので気をつけましょう。

質の良い睡眠を取る

高血圧を予防する生活習慣-3 睡眠中に目が覚めることがなく、
深い眠りを得られるのが質の良い睡眠の条件です。 睡眠時無呼吸症候群という病気があると、
睡眠の質を損ねるので対処が必要です。
深い眠りを得るためにも、日中は活動的に過ごすことが大切です。

ストレスや急激な温度差にも要注意

高血圧を予防する生活習慣-4 怒り、悲しみ、緊張が続く、
つらい体験などによるストレスを情動的ストレスといいます。 高血圧との関係はいまだに分かっていない面もありますが、
少なくとも一時的には血圧を上げる要因となるのは間違いないようです。
高血圧の予防にもストレスはなるべく早く解消し、
心身ともにリラックスすることがよいようです。
入浴、アロマテラピー、マッサージなど、
自分なりのリラックス方法を見つけるとよいでしょう。
また寒くても血圧は上がります。
季節による血圧変動は冬が一番高く、心血管病による死亡率も冬が一番高くなっています。
廊下やトイレ、浴室も十分暖かに、部屋ごとの温度差が少なくなるようにしましょう。
お風呂は熱い湯を避けて長湯せず、38〜42℃位の湯に5〜10分入るくらいが良いようです。
高血圧の人は、冷水浴やサウナは控えましょう。